SONG-50【TVや雑誌に取り上げてもらえる方法】原宿 歩行天バンドブーム 到来!

SONG-50main-visual-The-arrival-of-the-Harajyuku-hokoten-band-boom ロックンロール・ジーニアスというバンドのワイルドな白黒ポスター画像。 右横にはドラマー「トミノスケ」のイラストとプロフィール。 タイトル 「SONG-50 原宿 歩行天バンドブーム到来!」
TVや雑誌に取り上げてもらえる方法

たくさんのマスコミ取材を受けるうちに、気づいたことがある。

まず、NHK の番組に取り上げてもらうことが大事!

それまでにも 新聞、雑誌、民放テレビなどが取材に来ていた。それなりにマスコミで取り上げられていた。

しかし、NHK に出演してから マスコミ取材が爆発的に伸びた。雑誌も、民放テレビもひっきりなしにやってくる。

I was on tv

扱い方も明らかに丁寧になった。以前のように、何かの話題の合間や付け足しに放送するんじゃなくて、ボクたちのバンドをメインで取材しにくる。

これはどういうことか?

最初は気づかなかったけれど、結局 新聞も雑誌も民放テレビもラジオも。製作者側は NHK を見てる。ネタ探しのためにチェックしてる、ってことだよ。日本のマスコミの頂点は NHK ってことだ。NHK が取材したぐらいだから ネタに信頼がある。だから民放も安心して取材に来る。

media hierarchy

これは、現在の NHK が左寄りだとか。真実を言ってないとか、受信料の取り方がおかしい。などの事とは別の話だ。NHK の問題は置いておいて、現在の(特にロックンロール・ジーニアスが活躍していた1980年代には極めて)マスコミ・ヒエラルキーの頂点に NHK がいたのは事実だ。現在も、それは変わっていない。

ネットだけで活躍したい人には関係ない話かもしれないが、しかし衰えたとはいえ、いまだマスコミの力は絶大なのである。広く告知したいなら、やはり無視できないツールだ。ゆえにーー

news coverage

マスコミに出たい人には今、超有料級の情報をいっているから よく聞いて。

マスコミに取り上げてもらいたかったら、NHK の番組に出演できないか考えろ、ってことさ。

しかも、意外だけど。ここだけの話・・

NHK は民放に出るより簡単だ。公に知らせるべきニュース性があれば良いんだ。福祉や介護などの分野も出やすい。民放みたいにエンターテインメントを求めてないから チャンスがあるんだよ。

Welfare, nursing care

だから、まず狙うは NHK なんだってこと。マスコミに出たい人や企業はこのことをよく覚えておくといいよ。

さらに。

NHKに出演すると民放TV や雑誌、新聞などが二次取材に来やすい。マスコミ連鎖が起こりやすいんだ。ウン、100万円ぐらいもらってもいい情報だな、これは。


具体的なストーリーで考えるヒントをつかもう。

ドキュメンタル STORY で人生をリセット!
〜机上の空論じゃ現状を変えられない。実例からヒントを得よう〜

ボクについては プロフィール を見てね

appear on television
目次

SONG-50 原宿 歩行天バンドブーム 到来!

高円寺のスタジオにファンレターが送られてくるようになった。

「GENIUS 最高! ずっと続けてください」

ってハガキに書かれた短い物から、ずっしりと何枚にもわたって書きつらねられた封書まで。毎日何かが届くのは楽しみだ。

A fan letter was sent

毎週 日曜日  1日 3ステージ  目標 年間 100ステージ

この目標を掲げて 週に3日、4時間づつ 自分たち専用のスタジオで全体練習をする。

練習の無い日も、それぞれが個人練習をして次の合同練習に備える。その結果を毎週日曜日の歩行者天国で披露し、観客から熱い拍手や声援をもらう。

原宿ホコ天バンドになったのは 大正解だった。

見知らぬ人の目はシビアだ。冷たいけれど、その冷たさを跳ね除ければファンになる。知り合いじゃなく、心からのファンの声援は熱い。心底熱い。だから、こうして毎日のようにファンレターも届くようになった。

「チビ太ー!!」

「レイギャン さーーん!!」

「クレイジー! マコト かっこいいぞー!!」

「カズさーーん!!」

「ヤスコ・クイーン、可愛いー!!」

声援は、自分のお気に入りのメンバーに向けられる。本当に人気者になると、こういう扱いになるんだな。ライブハウスでやってるだけじゃ、こんなファンは出来なかった。身内の声援ぐらいはもらえたが、こんなに熱い声援なんて皆無だった。

There was a large crowd of onlookers there
やがて 700人 以上が取り囲む 原宿 歩行者天国 バンドブームへ発展していく

心からの声援。ファンの声。

そういう言葉は体の内側からのエネルギーになる。世間で知られてなくたって、この場所では 自分がスターだと感じられる。この場所では 誰よりも輝く、心底自分を信じられ エクスタシーを感じる。ステージでファンに応援されるのは セッ⚪︎スの何倍も気持ちのいいご褒美だ。

だからメンバーは、しのぎを削って 他の誰よりも自分が人気者になろうとする。言わなくても熱心に練習する。自分の魅せ方を研究する。カッコだけじゃなく、テクニックもなきゃダメだ、と思って 楽器の練習もする。メンバー同士、みんな いい意味でライバルだった。実力がグングン伸びてバンドの質が上がる。

今まで、たまにしかライブをやらなかった。ライブハウス に知り合いを呼ぶだけだった。だから その時には到達できなかった感覚。客席との勝負! 「安全ライブ」をやめ、ジャングルの獣たちの前でスリリングな SHOW STAGE を始めた。彼らの視線に負けたら喰われる。獣たちにズタズタにされて終わりだ。

A fierce beast attacks

しかし勝てばーー

称賛と嵐のような拍手。声援、叫声、指笛、満面の笑顔に迎えられる。

ステージは麻薬だ。
だからみんな 短期間で強烈に 輝き出した。

スタジオには 電話もかかってくる。

気弱そうな声で、

「ボ・ボク、ファンなんです。また来週見に行きますんで、よ・よろしくお願いします」

なんてね。

「バンドのテープが欲しい」って注文もあった。

デモ・テープはねぇ、最初はポツ ポツ、欲しいって奴にダビングして送ってたの。でも、あんまり量が多くなってきたから、ストリートで売りはじめたんだ。1個500円。

夏場なんて、200本ダビングしても アッ、という間に売り切れちゃう。

レイ・ギャングが1個づつ手作業でダビングしてるから、200本が限界なんだけど。
六倍速の機械を買ってね、セッセ、セッセとダビングしてた。1日何本ノルマ・・・なんて決めて。大変だと思うぜ。

I'm having trouble selling too much

自主制作のCDにして大々的に売れば、商売として成り立っただろうに。当時はそういう考えはしなかったんだよなぁ・・ヘタくそな演奏だったしね。

「オレたちアマチュアだから、音楽で商売するのはちょっと・・・」

なんて気が引けてたんだ。

でも、あんまり売れるんで。それを見ていた外人のファンが、

「ボク ジーニアスのT-シャツ作ったんだけど、売っていいかなぁ」

なんて、デモテープのそばで売り始めた。勝手に商売はじめちゃってさ。

フフ・・でもそれは・・そんなに売れなかったみたい。もうけを意識しすぎて値段設定が高かったせいじゃないかな? デザインもあまり良くなかったし。

ある日曜日。

1ステージ目のライブが終わって汗を拭いていると、NHKの「YOU」っていう番組のディレクターが来て。

「ロックンロール ・ジーニアスのことを取材して、特集して欲しいっていう手紙が届いたんですよ」

って言うの。

TV-interview-request

「へー」って思ったけど、全然興味ないフリしてね、

「TVっスかぁ」

関係ないね、って感じでそっけなく次のステージの準備をしてたんだ。

そのステージを見たディレクターの人、「これはいける」と思ったみたいで。今度はカメラマンを連れて来て、ステージを映してる。

「今度、スタジオ見に行ってもいいかなぁ」

って言うから、

「ああ、別に構わないですけど」

って答えたら、さっそく次の日にやってきた。

高円寺のボクたち専用スタジオ。

R-Genius-Studio-building

「へー。このスタジオも自分達で・・・ホォー。お金かかったでしょう?」

細かいことまで取材してくる。

「実はこれなんですけどね」

NHKディレクターが 投書の手紙を見せてくれたんだ。こんな風に書いてあった。

「先日、偶然 原宿の歩行天を歩いていたら、『ジーニアス』というバンドが演奏していて。あまりの衝撃に目まいがして、その場に立ち尽くしました」

その表現に皆がドッと笑った。

「あはははは!!」

「えー、なにそれアハハ」

トモコ・チビ太は 体をくねらせて嬉しそうに笑った。

Happy big laugh

有難い話なんだけどさ。そのぐらい衝撃を受けたんだって。

その番組は、若者向けの青年の主張みたいな番組で、

「今度アマチュアバンドの特集をやることになったんですよ。その中のコーナーで、バリバリ活動してるバンドの代表ってことで、ジーニアスを紹介したいんですけど」

そういう流れでNHKに呼ばれて行った。

番組出演者だぜ、「関係者以外立ち入り禁止」って書いてある所を バシバシ突っ切って行けるわけさ。「ウァーオ」って感じだ。

Hello !

犬が挨拶をして笑っている画像。

NHK放送局に 見学に来てる学生たちに見られながら、警備員のおじさんが開けてくれるドアを
「どうも、どうも」なんて言いながら通っていく。カッコいいー、オレはビートルズか?って感じ。気分的には。

「オレ、これからNHKホールでコンサートだから」

なーんてね、セリフを言ってみたくなる。

ところが収録現場に行ったら、自分の思い描くイメージと現実のギャップにガックリきた。

アマチュアバンドばっかりが集まってて。超ヘタクソなビデオ映像が流れてて、なんだか観念的な理屈ばかりこねまわしてて。生意気な意見ばかりは言うけど、何もやってない奴ら。NHK って、こういう「青年の主張」みたいな番組 好きだよねー。

そういうだらだらしたリハーサルをやってる所に突然ボクたちの映像が流れだした。この間ストリートで映していたやつだ。

Action-Rock-Band


マコトのギターから花火がぴゅー! ボクがバッターンと倒れてゴロゴロゴロ・・ 立ち上がって鍵盤をドラムのように叩く(弾く?)キーボーディスト。ダーッ、と駈けてって散らばり バッと集まるフォーメーション。

「おおおお! 何だ、こりゃ・・すげえ」

断っとくけど大袈裟な表現じゃないよ。そこの会場にいた全員がワッ、とモニターTVのまえに寄ってきて・・

ロックンロール・ジーニアス NHK「YOU」出演時の資料映像

「ああっと、つ・続きは本番で・・」

慌てた番組スタッフがオレ達のビデオを消した。そのぐらいの圧倒的な存在感だったから、本番期待してたんだけど・・

大して変わらなかった。他の連中の扱いと似たようなもので。
「ゲスト」だと思って行ったけど、ゲストは他にいたし。適当に番組の盛り上げ役に使われたって感じで。

「なあんだ。こんなもんか」

ってガッカリしたもんね。

disappointment

ところが、TVってのは恐ろしいもので。
NHKは全国放送でしょう? 次の週から、ウワーッと人が増えた。全国からTV見て会いに来る。

「ファンになりました、がんばってください」

って握手を求められたり。

客だけじゃないよ。ボク達の真似して、バンドがいっぱい出てきたの。ボクらの機材をチェックして、

「発電機を使うんですか?」

とか、

「誰かの許可を取るんですか?」

なんて聞きに来る。

raise your hand and ask a question

揚げ句の果てには、ボク達の場所に ちゃっかり別のバンドが陣取ってたりして。

「アレ? そこ、毎週オレたちがやってる場所・・・・」

って言っても。

「関係ないですね。あたしたち、朝早くから来て場所取りしてたし。ここ、誰の場所って法律で決まってる訳でもないんでしょう?」

って強気なの。乗っ取り。

女のバンドだったけど、すごい ふてぶてしさで「お前らどけ!」って感じ。
絶対、NHK でボクら見て 原宿の歩行者天国にやってきたはずなのに、先行者に対する リスペクト なし!

美味しそうなことやってるから、こいつらの真似して乗っ取っちゃおう、みたいな。

From today onwards, we will occupy this place

そんな態度するんだ? と思って。

じゃあ、こっちも 考えあるよ。

「言いたくないけどさ、後ろの屋台のおじさん見て」

突然やってきた占領軍に向かってボクは言った。
屋台のテキ屋のおじさん、千枚通しで たこ焼きを焼きながらこっちを気にして チラチラ 見てる。

「・・・・・?」

「あの人たちさ、オレたちの演奏ですごく売り上げが上がったんだって。もし君らがオレたちぐらい人を集められるって言うんなら、ここ 譲ってもいいけど、そうじゃなかったら・・・ヤバいよ。刺されることはないだろうけど、指ぐらい詰めさせられるかも」

って言ったら、そそくさと移動してっちゃった。


タチの悪い脅しだけど、あながちウソとも言い切れない。
結構テキ屋の人たちってさ、恐い部分ももってるからね。

「TVを見たよ」って人たちが、地方からも来るようになったから。
2重3重の人垣が出来た。後ろの方は見えないから、木に登ったりして見てる。黒山の人だかりってのはこういうことを言うんだろう。ドサッ、という音がして。見ると、木から人が落ちてたり。


スタッフが数えたら、700人ぐらいがステージを取り囲んでるの。

There was a large crowd of onlookers there
やがて 700人 以上が取り囲む 原宿 歩行者天国 バンドブームへ発展していく

海外のテレビもいっぱい来た。だから外国人観光客もボク達を観にくる。向こうのガイドブックに ロックンロール ・ジーニアスの写真が載ってるのを見せてくれたり。

TV-overseas-reporting-team

客の反応も、凄くいい。老若男女、いろんな国の奴らが国籍に関係なく、ボク達のライブで1つになる。あの場所だけ凄くインターナショナルだったね。
最高だ。 音楽はどんな言葉よりも強力に、一瞬で人を説得する。

ジーニアスがはじめた事は、社会現象になって。


徐々に、歩行天バンドブームがわき起こっていくんだ。

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Flight of the Phoenix
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