SONG-8【生まれ変わる/人生をリセットする方法】RE-BORN 計画

SONG-8main visual画像。 乾いた大地に植物の双葉が生えている。希望のイメージ。 上方には植物を思わせる緑色のタオルに包まれた赤ちゃんの画像。 左上にタイトル文字 「SONG-8 RE-BORN計画」 その下にメッセージ。 「人生をリセットするボタンがある」
もう一度、やり直したいって思ったら

生まれ変わることは、できる。

輪廻転生の話をしているわけじゃない。

実際に死ななくても、次の世界に期待しなくても。その気になれば人は「この世で」もう一度生まれ変わってやり直すことは可能だ。

人生をリセットする方法

ポチッとボタンを押したら、今までの全てを「無かったこと」にしてやり直せたらいいのになぁ・・そう思ったことはないだろうか?

じつはそのボタンは存在する。

人生をリセットする ボタン は、3つのTだと言われている。

大病・・・人は健康を失い、明日の命はないかもしれないと思った時、今までを振り返る。「もし助かったらこうしたい」と強く思い、希望が生まれた時に、リセットボタンを押す。

倒産・・・羽振りが良く、金持ちで傲慢になっていた経営者も、倒産し身ぐるみ剥がされ一文無しになって周りから人がいなくなった時。それでも親切にしてくれる人がいて、本当に大事なものが見えてくる。そして再起を誓ったとき、リセットボタンを押す。

投獄・・・ほとんどの人が経験することのない「牢屋に入る」という経験は、社会復帰が難しいことを意味している。今までの自分の生き方ではこの先を突破できない。覚悟を決めて「変わろう」と思った時にリセットボタンを押す。

これが通常の3つのリセットボタンだが、

ボクの場合は、もう1つのTだった。→渡米。

落ちこぼれというレッテルの剥がし方。今の自分が満足いかないなら、理想のキャラクターに生まれ変わればいい。

その方法がわかるのが、今回の物語のテーマだ。


具体的なストーリーで考えるヒントをつかもう。

ドキュメンタル STORY で人生をリセット!
〜机上の空論じゃ現状を変えられない。実例からヒントを得よう〜
ボクについては プロフィール を見てね

目次

SONG-8 RE-BORN 計画

“そうだよ、やり直そう! 今までのすべてを捨てて”

“ボクのことを知るヤツが、誰もいない場所でやり直そう”

それは大きなひらめきだった。今振り返っても、あの時がボクの本当の意味での人生のスタートだったと思う。

Inspirationイメージ。

テーブルの上に黄色いマグカップが置いてあり、そこには鉛筆や「idea」と書かれた電球が刺さっていたり、空へ飛び立とうとしている動きのあるイラストが描かれている。

もし今の自分が嫌で、置かれているポジションに不満があるなら、人生をリセットする必要がある。

リセットとは「劇的に」今を変えることだ。ほんのちょっとの修正とか、ヤワな考えでは、しょせん人間は変わらないのである。今を作った原因はなんだろう? それはとりもなおさず自分だ。昨日までの過去の自分が今の状況を作った。

「いや、そうじゃない。アイツのせいで・・・」

と思った時点で終了。未来は永久に変わらない。まず、この世のルールを知るべきだ。神様が作ったルールは単純明快、以下のとおり。

「起こっている すべてのことは自分のせい」

この基本ルールを受け入れられるまで夢はかなわない。これは神様の作った厳格なシステムだ。

God-rulesイメージ。

空から光が降り注ぎ、誰かの手が

「Rules」

と書いている画像。

生きる権利は自分にあり、嫌な今を変える義務も自分にある。つまりスタートからエンドまですべて自分がコントロールしている。人の一生は映画だ。どんな人の一生も壮大な映画なのだ。主役はあなた。脚本演出もあなた。他のすべての人たちは、脇役で参加してあなたの映画を盛り上げようとしてくれている。

たとえスパイスの効いた悪役がいても、脇役に主役が振り回されてはいけない。そんなんでいい映画になるわけがないじゃないか。

どう行動すればいい映画になるか。どういうセリフを吐けば主人公は輝くか。選択に迷った時、安易に流されればカッコ悪い映画になる。もう1人の自分を監督にして、自分が主役の映画を生きていることに気づけば変な方向に流されたり「カッコ悪いセリフ」を吐けるわけがない。

人生では自分が主役、というイメージ。

二人の男女がラブシーンを演じている。その画面全面に映画の「カチンコ」が映っていて、今にも「スタート!」という掛け声がかかりそうな雰囲気の画像。

隣にテキストメッセージで

「誰もが、主役の人生を生きている」

と書いてある。

また、登場人物、配役は選ぶことができる。素敵な人と付き合って、くだらない連中とはオサラバすればいいだけのこと。でも、それができない。ウダウダ言う。人間関係が複雑にからまりあい、こんがらがっているからね。

だ・か・ら!

リセット。劇的に環境を変える以外に人は変われない。人が大成功するための3つの「T」がある。どれかを経験すると大成功する確率が上がると言われている。

3つの「T」とは「倒産」「投獄」「大病」の3つ。ようはこれも、劇的変化がその後の人生を変えることを示唆している証拠だ。倒産すれば責められるし、信じてた人たちもほとんどいなくなる。寄ってくるのは借金取りだけだ。

倒産、投獄、大病に苦しむ人の画像。

そこまで追い詰められて初めて、人は真剣に振り返る。

「何がいけなかったのか?」

「どうすれば倒産せずにすんだのか」

傲慢さや足りなかったものが見えてきて次こそは同じ過ちを犯すまいと誓う。そしてもっと見えてくるものがある。

こんな状態になっても去らない友がいる。信頼できる人がいる。涙がこぼれ心から感謝する。そういう思いから再び立ち上がったら人は強い。

「投獄」だってそうだ。刑務所に入れられ社会と遮断され日々考える。このまま終わるのか、もう一度恥を忍んで迷惑をかけた人たちに頭を下げ出直すのか。「大病」に至っては一歩間違えれば死んでいた命。もう一度チャンスをもらえて花開かないわけがない。

渡米

やり直そう、自分だけで生きていこう。そう思ったものの、さてどうするか?

頭の中はぐるぐると答えを探し、体は勝手に帰巣本能で電車を乗り継ぎ帰ってきた。

地元の駅を降りると、考えもまとまらぬままボクはフラフラッと本屋に入った。

書店で女の子が本を探している画像。

考えごとがあると本屋に入るのが習慣になっていた。

地元の小さな本屋。おばあちゃんが銭湯の番台にでもいるみたいにレジの前にちょこんと座ってる。「読んだ本ばかりだ。たいした発見もないな」と店内をふらつきながら、薄く積もった本の上の埃をはたいてやったりしていた。

漫画や実用書、料理本に続いて旅行書が並んでいるコーナーの背表紙を指で追っていた。

「海外で長期滞在する方法」

本のタイトルは忘れたけど、ポケットサイズの単行本が目に留まった。パラパラとページをめくると長期の滞在ビザの取得方法が書いてある。

本屋の中の、たくさんの本の画像。

あの頃はまだ、オーストラリアのワーキングホリデーのようなものはなく、海外旅行は観光ビザで3~7日。長くても3週間程で帰国、というのが普通だったと思う。ところがその本には、数ヶ月、へたしたら1年でも海外で滞在できる方法が書いてあるじゃないか。とっさに「これだ!」と思ったもんね。

まぁ、ようは海外の大学が留学生向けに「もっと語学を磨いて大学の授業についてこれるようにしてね」という目的で開講している語学のクラスに入りましょう。という話だった。

カリフォルニア大学の付属英語学校みたいなニュアンスで。別にその大学の留学生じゃなくても誰でも受講できますよ、ってなシステムらしい。恥ずかしいのは「語学留学であなたも世界に飛び出そう!」って書いてあったこと。

なにが語学留学だよ、そんなもん。遊びだろ。旅行だろ。語学留学なんておこがましい、ちゃんと正規の大学生になって留学してる人に申し訳ないわ。せいぜい「チンピラ留学」とかいう名前にしろよ! と身体中がかゆくなってぶつぶつつぶやいた。

しかし、語学学校でもちゃんと「学生ビザ」が出るらしい。つまり学び続ける限りずーっと長期に渡って海外に滞在できるのだ。

これだ、これしかない。

ボクはその本を持ってレジに向かい歩きながら読んだ。イギリス、ヨーロッパ、アメリカ、ニュージーランド。もうその時には、どこへ行こうか考えをめぐらせていたんだ。

世界中を旅するワールドツアーのイメージイラスト。世界の代表的な建物の上を飛行機が飛んでいる。

とにかく金を貯めよう

次の日、ボクはその本の裏表紙に書いてあった「留学相談協会」なる怪しい事務所を訪ねた。そこは銀座の裏通りにある小さな雑居ビルで、ようは旅行会社が新しいビジネスの切り口として「チンピラ留学」を勧めているようだった。

いろいろ説明を聞いているうちに夢はどんどんしぼんでゆく。金がバカ高い。何十万もかかるぞ。海外旅行の経験もないボクには、海外へ行くってこんなに金がかかるのかと驚いた。授業料はそれほどでもないにしても、往復の航空券代に目玉が飛び出る。その他向こうでの宿泊費。これはドミトリーという大学の寮みたいなものを使えば安くすみそうだったが、いずれにしてもボクが考えている滞在期間には100万円あっても心もとない。

今から40年以上前の100万円だよ。見たこともない大金だ。

無理かな、とも思ったけど容易には諦めきれない計画なので、考えて出直すことにした。

豚の貯金箱を壊して、少ないコインを数えている画像。

手段を選ばず

家に帰ってきて三日三晩考えた。あきらめることもできるが、どうしてもこの夢はかなえたい。バイトするか? 

当時1時間働くと高校生でも350円ぐらいもらえた。学校行かなくて10時間働いても1日3500円。月に8万円ぐらいがいいとこ。1年続けたって、目標額に届かない。あー、やっぱり無理なのか、と頭をかきむしっているとまた母親のこごとだ。

「大学はどうするの。パイロットなんて夢見ていないでどこでもいいから大学行ってちょうだい。そうじゃないと恥ずかしくてご近所に顔向けができない」

顔向けってなんだよ、と思ったけど黙ってた。

耳を突き刺すヒステリーにも真剣に耳を貸さなきゃ耐えることができる。永年の知恵ってもんだ。

航空大学校は結局、1次試験で落ちた。ハガキ1枚の知らせがピラッときた。不合格、以上!

大学の校舎を背景に、入学を拒否する事務員の画像。空には飛行機が飛んでいる。

「とにかく片っ端から受かりそうなとこ受験してね。それで受からなきゃ1浪してでも予備校に通ってちょうだい」

その声を聞いた時、ビビビーッと悪魔の計画が浮かんだ!

完璧。一瞬のできごとだったけれど、ボクは自分の夢をかなえる方法が絵に描かれたように目の前に出現して飛び上がるほど喜んだ。この計画通りやれば、1年で日本を脱出できる。

ボクは夢の実現を確信した。

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