SONG-18【人生リセットは、いつからでも可能/逆転が成功する鍵は・・】帰国

SONG-18main-visual-RE-Start 女性がスタートラインに立ってクラウチングスタートを決めている画像。 タイトル 「SONG-18 帰国」 メッセージ 「人生リセットは、いつからでも可能」
さて。ここから何をする? どう生きる?

環境をガラッと変えればリセットはできる。

そのことは今までの STORY で理解してもらえたと思う。

しかし、大事なのはここから。

リセットが終わって、さて。ここから何をする? どう生きる?

曖昧に考えていると昔に逆戻り。

人生がうまくいかなかった原因は「過去にある」

全てをまっさらにして「ニュートラルな状態」を手に入れても、過去と同じ考え方、行動をしていれば、すぐに元に戻る。

これでは意味がない。何のために一大決心をして RE-BORN したのか?

リセットの最終段階ですべきは、

必ず過去を分析し、新しい行動計画を立てて実行に移す。

ことである。

以前の悪かった部分を分析し、改善する行動が必要だ。例えば、めんどくさい、と後回しにしていた人は すぐにやる、という習慣に変えるとか。


具体的なストーリーで考えるヒントをつかもう。

ドキュメンタル STORY で人生をリセット!
〜机上の空論じゃ現状を変えられない。実例からヒントを得よう〜

ボクについては プロフィール を見てね

驚く犬と人間。お互いにあんぐりと口を開け、コミカルな写真。

テキストメッセージ

「Catch his surprise!」
目次

SONG-18 帰国

走っている車から飛び降りる

「今だ」

ボクはダイブした。

扉を開けると風が通り過ぎた。「ガン」次に待っていたのは頭への強い衝撃。「アレ? 身体が動かない」夢を見ているように目の前の映像が真っ暗になった。

「早く逃げなきゃ、逃げなきゃ」夢の中でバタバタともがき、頭で命令しても身体はぴくりとも動かない。ちょうど車のクラッチがはずれたように、頭と「身体の動力」がつながらず空回りしている。

「早く逃げなきゃ、逃げなきゃ。追いかけてくるぞ」

暗闇から光に向かって差し出す手。

I..have to run away

身悶えしてるうちに、何かの拍子に回路がつながり、現実の世界に戻された。走る。走って、ドンドンドン! 丘の上の家のドアを叩く。

ヘルプとか、わけわかんない英語で訴えても、「ノーウ!」と拒絶されドアを開けてくれない。女の人がドアの向こうで震えて叫んで泣いている。「今警察を呼んだから外で待て」と。

「オープンザ ドアー」

「ノー!」

「プリーズ」

「ノー!!」

気持ちわかるよ。そういう手口の強盗だと思ったことだろう。今思えば申し訳ないほどの恐怖に陥れたと反省してる。すみません。

No-way!

激しく泣き叫び怯える女性の写真。

やがてその家の女性が呼んだパトカー3台がやってきて、ディックものろのろと坂を登ってきた。坂の途中で、警官とディックが何やら話している。あることないこと。向こうに都合がいいこと。

ナイフで刺そうとしたなんて不都合な真実は隠したまま。「空手の練習をしていて喧嘩になった」なんて言い訳を・・・

「コイツの言ってることは本当なのか?」

警官の問いに横から、

「本当さ、だいたいコイツは今、俺んちにホームステイしてるんだぜ。本気で喧嘩なんかしたら、行くとこ無くなっちまう」

ディックは脅しともとれる言い方をした。

「本当か?」

複数の警官に職質されようとしている画像。

念を押すように警官が聞いた時、ボクはただ「イエス」とうなずいた。住む家を失うからじゃなく、ボクの証言でそのままディックが刑務所に入るのは少しためらわれたからだ。ここら辺が甘ちゃんな日本人気質だとは思うが。

で、再びディックの車に乗せられ、後ろに3台のパトカーがついてくる状態でボクらは帰っていった。ディックは悪びれもせず「あれは冗談だった」と。

「おい見てみろよ、まだ警官がついてくるぜ。ドラマみたいだな」

patrol-car

とはしゃいでいたけれど。ボクはけっして忘れない。

あの時、ディックがボクに向けた目は絶対に殺意がこもっていた。あの時車から飛び降りる勇気がなかったら。ボクはここにいない。

危険に陥った時。仕事がうまくいかないとき。人と衝突した時。
つまり、物事がうまくいかない時。どうするか?

答えは「流れを変えること」である。

この世は「流れ」によって事態が変わる。危機回避には、流れを変える思い切った行動をする。

特に「人間相手の危機回避では、意表を突く行動が効果的である」ことを今回の経験が教えてくれた。ディックは、ボクが 車から飛び降りる、なんて予想だにしていなかった。予想を遥かに超えた驚きが、それまでの彼の怒りを吹き飛ばしてしまった。ディックの感情が違う方向に変化したんだ。

そうじゃなきゃ、青い怒りの炎を抱えたディックと、あのまま車に乗っていたら・・

大笑いしている馬と猫の画像。

はしゃいでいる、というイメージ。

車の中で、はしゃぐディック。


しかし彼がいくら「笑い話」にしようとしても凶悪事件の被害者になりかけた事実を忘れられるわけがない。ボクにも悪い点があった、と認めても。 切り刻まれる筋合いはない。「深い森の中に埋める」という言葉は耳の中に残っている。そんなこと、まともな人間は言わない。

そんなヤツと、友達でいられるわけもない。

耳の後ろから流れた血が泥と混じって固まっているのを触りながら、ボクはディックとの決別を誓っていた。

帰国

ディックの家に帰るとパトカーは2台に減っていたけれど、ディックの家族は何事かと出てきた。ヤツはさっき警官に話したように嘘八百ならべ、

「しっかし、コイツ、車からダイブしたよ。まるでアクションスターみたいに。みんなにも見せたかったぜ、ハハハッ」

と笑ったから、ボクも苦笑いした。夜になっていたし、行くところもないので、笑って「何もなかった」ことにする以外、丸く収める方法はなさそうだ。

それでもディックの母親だけは、心配そうにボクとディックの顔を何度も見つめ、何かを感じ取ろうとしていた。

What happened?

心配そうに見つめる金髪の母親の画像。

その夜、ボクは間借りしていた自分の部屋に鍵をかけ、まくらと毛布で人が寝ているようにベッドの上をふくらませ、自分は隣のベッドの下に隠れて寝たんだ。ベッドが2つある広めのゲストルームだったけど、普段寝る方じゃないベッドの下に潜り込んだ。夜中に部屋に入ってきて、ズドンとやられるかもしれない。眠れない夜を過ごした。

そんな身の危険を感じたまま、これ以上世話になる訳にはいかない。ボクはディックの家を出る決心をした。次の日、表面上は穏便に「世話になったね」と別れを告げるボクに、ディックは顔をひきつらせて「アバヨ」とぶっきらぼうに言っただけだった。

これで本当に住む場所もなくなった。もう帰ろう、日本でバンドを結成するんだ。

初めて帰国という現実を受け入れた。

Airport lobbyの画像。

空港に着いた。

ところが、飛行機の予約が取れない。空席待ちをして、何時間も何十時間も足止めを食った。大きな荷物を抱えて空港内をウロウロ。安ホテルに泊まるお金ももったいなかったから、空港に泊まった。

結構大変に見えるだろうけど、ボク自身は幸せだった。

空港の座席に座りながら、アメリカでのできごとを思い出していた。一年半ぐらい居たかな。最後の最後に苦い思い出を残すことにはなったけど、ボクがアメリカに来たことは大正解だった。

いろんな国の、様々な考え方と出会った。国が違えば立場が違い、置かれている状況も違う。ただ、人間同士、言葉や姿形は違っても話せばかなりお互いの言い分を理解しあうことができるな、とわかった。そりゃあ、どんな国にも嫌なヤツはいる。でも同じように、いいヤツだっていっぱいいる。国じゃないよ。最終的には人間だ。そいつが好きかどうか。感性が合うかどうかだ。

国を超えて年齢や性別もルックスも貧富の差も、その他いろいろなものを超えて、いいなぁと思うやつと友人になり仲間になり恋人になればいいんだ。

Airport lobby chairsの画像。

どうしようもないほど、がんじがらめにされていたボクのみすぼらしい未来。その呪縛を、解き放つことができた。

人間は自由なんだ。どんな生き方だってできる。あまり恵まれた状態でないなら、

「自分に合っていない世界で合っていないことを努力している」に過ぎない。

他人が作ったみじめな自己イメージなど吹き飛ばしてしまえ!

今回のリセットは、それに気づかせてくれ「本当の夢」と出会わせてくれた。そして、アルフォンソを日本へ旅立たせるぐらい、愛国心が芽生え、日本のいい部分を外からはっきり認識できた。日本人って素晴らしい。日本は美しの国。

それを気づかせてくれた当時のアメリカに、深く感謝している。

USA-image

自由の女神像と、風にたなびくアメリカ国旗。木に鈴なりの音符、メロディーの画像。音楽と自由の国、アメリカ。
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