SONG-27【人を説得する2つのコツ/ついに仲間を見つけた】メンバー第一号

SONG-27main-visual-Persuade オバマ元大統領の演説の写真。 タイトル 「SONG-27 メンバー第一号」 テキストメッセージ 「人を説得する技術:相手が欲しいものを与える」 「Yes,We can」
この世は、ギブ&テイク

説得する、営業する、プレゼンする技術

説得がうまい人がいる。下手な人もいる。その違いは何か?

答えは、相手の望むものを提供できるか否かである。

説得のヘタな人は「自分の話ばかりする」「自分の要求ばかりする」

相手の話を聞かないからウザがられる。

人を説得する2つのコツがある。これがわかると、今までよりずっと交渉がうまくいくようになる。

Persuade

演説するイケメンの画像。

人を説得する2つのコツ

1  相手の 望むものを提供する。

そのためには、相手が何に対して最もこだわっているか、興味があるかを把握することが重要だ。

大きな会社間の取引なとも、ほとんどこのパターン。

相手の望むものを、お互いの会社が持っているか?

それを、どう魅力的にプレゼン出来るかで取引の成功が決まる。

ヘタな営業は、自分のお願いばかりをする。すがる。相手の好意に甘えようとする。

だから案件が取れない。

この世は、ギブ&テイクだ。

ギブが先だ。

相手に与える物があって、初めて相手は話しを聞く。

自分の要求を話すのは、相手がこっちの持っているものを欲しがってからだ。

Everything in this world is Give&Take
Everything in this world is Give&Take

2 程よい距離感と熱意

人を説得する技術の2つ目は、熱意だ。こっちがどれだけ本気かを、熱くなり過ぎず、かといって相手の心が離れないように、押したり引いたりしながら気持ちを盛り上げる。

この距離感の測り方は経験が必要なので、何度も人にプレゼンすることで自然に身に付く。うまくなる。だから、人を説得する上で一番大事なことは「相手が、喉から手が出るほど欲しいものを提供する」である。


具体的なストーリーで考えるヒントをつかもう。

ドキュメンタル STORY で人生をリセット!
〜机上の空論じゃ現状を変えられない。実例からヒントを得よう〜

ボクについては プロフィール を見てね

fantastic
目次

SONG-27 メンバー第一号

電車でビールを飲みながら、長い列車の旅をした。とりとめもない話をして。

「コイツと何時間も一緒に居て、会話がもつのかな?」

と思っていると、

「いやぁ。ボク、バンドもやっているんですよ」

ガタン、と電車がゆれた───

ふてくされて眠ろうかと思っていたボクに、まさに寝耳に水をかけられたような話をしだした。

「なに!? お前、バンドやっているのかよ?」

ボクは 思わず飛び起きて、ザキの両腕をつかんだ。

Are you in a band?

驚いた男の顔の画像。

「・・・ええ。ビートルズのコピーバンドですけどね。高校の時の同級生たちと組んでるんですよ」

「やっぱり そのパターンか。いいなぁ、オレなんか高校の時は・・・」

急に饒舌になった男を警戒するように、ザキは黙ってしまった。黙って、時折アクセントのような「うなづき」を入れる。

「でね、バンドやってるヤツらにオレの構想を話しても 解ってもらえなくてさぁ。しょうがないから、まず 生バンド付きのロックンロール ミュージカルってのをやろうと思ってるんだ」

「フーン、芝居ですかぁ」

ザキはあまり興味を示さなかった。

boredom

「いや、芝居って言ってもねぇ ミスター スリムって知ってるか? ・・・あ、知らない? 実はさ・・・」

アレコレ説明して。

「お前がやるって言うんなら、メンバー第1号ってことで 主役にしてやったっていいんだぜ」

「えっ!? 主役ですか? 主役ねぇ・・・フーン。 面白そうですねぇ、芝居も」

boy's surprise

少年の驚いた顔の画像。

テキストメッセージ

「えっ、僕 主役? ・・なら話が違ってきますよ」

主役っていうのは、軽いノリというか、ジョークで言ったわけ。でも、「目立ちたがり屋さん」は、その言葉にくいついて来た。

「そうそう。面白いよ。オレ、今 金も貯めてるしさ。あとはメンバーさえいれば、公演打てるんだよなぁ」 

一気に責めなくちゃいけないよ、こういう時は。女の子くどくみたいにガガッ、と迫った。

「へー、金 貯めてんですか? 今、いくらぐらい持ってんスか?」

「に、に、25万。まだ少ないけど・・・」

本当は一銭も無い、貯金なんか。

2回目にアメリカ渡って全部使い果たしたから、すっからかん。ひまわりの学費も払ってたし。

今、必死で給料から貯金しようと焦ってるとこなのよ、なんてことは死んでも言えないな、と思った。でも、嘘も方便。

NO-Money

今はザキをメンバーに引き入れることが先決。必死だった。メンバー見つからない。もう1年以上探してるのに 未だひとりぼっち。

早いとこ ステージ始めないと、年ばかり取っていっちゃうからね。

lonely wolf

ボクがザキをメンバーに引き入れようとしたのは、勿論 ザキを役者にして、 とかってことでもあるんだけど、それよりも何よりも、ザキの持ってる「バンド」が欲しかった。

今は足がかりとして ロックンロール ミュージカルという形をとるけれど、いつまでも芝居の世界にいるわけじゃない。ボクの 「エンターテイメント ロックバンド」構想には バンドメンバーがどうしても必要だった。

「オレが主役やらなきゃいけないって言うんなら、この話 断わる訳にいかないですなぁ、先輩。だって主役が居なかったら、芝居になんないですもんねぇ。オッケーですなぁ、先輩。ハッハッハッハッハ」

夏目漱石の「坊ちゃん」にでも出てきそうなキャラだな、こいつ。そう思いながらも笑顔で握手した。微妙にお互いの目的はズレながらも、協力し合えそうな気がする。

「じゃ、今度 先輩んちに メンバー連れて遊びに行きますよ」

ザキがその気になった。

howling wolf
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