SONG-6【問題を抱える学校。これじゃまるで刑務所だ】JAIL SCHOOL

刑務所の外観の画像。 song-6 刑務所学校 と言うタイトル文字と、 いつの間にか学校は、刑務所になっていた と言う衝撃的なキャッチコピー。
今、日本の学校は問題だらけ。

でも、誰もその原因を言わない。

学校 面白くない 怖い 行きたくない 

なぜ原因がわからない?

というのが今回の物語のテーマ。


具体的なストーリーで考えるヒントをつかもう。

ドキュメンタル STORY で人生をリセット!
〜机上の空論じゃ現状を変えられない。実例からヒントを得よう〜
ボクについては プロフィール を見てね

目次

SONG-6 JAIL SCHOOL────刑務所学校────

刑務所学校

小学校では「中の下」ぐらいまで成績が落ち込んだ。

「よし、中学だ。心機一転、頑張ろう」

が、中学に入って教科が多いのにびっくりした。国語1つとっても「古文」「現代文」なんやかんや。理科も化学とか地質学とか、天文学? いろいろ。もうカバンがふくれて入りきらない。

ボクは1つのことに集中することは得意だけれど、あれもこれもとまんべんなく良い成績を取るなんて出来なかった。器用ではない。そして「ダメなものは捨てる」という潔さもなかった。出来もしない完璧主義者だったのだ。

次から次へ降りかかる課題にボクはあわててパニックになった。やがて出来ていた教科にまで影響が出だして、いろいろ気になって、ちっとも集中できなくなったのだ。

子供が頭を抱えて困っている。横に

「Don't Panic」

というメッセージの画像。

それから、国語の試験問題にもひどく失望した。

「この作者の意図するところは何か?」っていう質問。

待ってました! って独創的な持論を展開して提出すると、みんな❌になった。答えは1つしかない。ありきたりな模範解答。

嘘だろ、作家が、文章を書く奴らがそんな画一的な答えを求めるわけがない。作者はいろんな風に受け止めて欲しいはずだ。自分でも気づかない観点を突かれたら拍手するよ、きっと。
でも、そんなボクの意見なんか聞いてもらえるはずもない。連中の目的は、学校大改革!


教育ってなんなの?


中学ん時、やたら自習の時間が多かった。自習しろって言われて、みんな大人しく勉強してるんだけど、ボクは教室を抜け出して学校を歩き回った。他の教室も自習。教師はどこへ行ったんだろう?

校門近くの廊下の窓から、たくさんの教師が赤いハチマキ巻いてプラカード持って集まってんのが見えた。ストなんてやるんだ。生々しいな。見ちゃいけないものを見た気分だった。

protect workers' rights

と書かれたメッセージ。

組合運動、ストライキの画像。

夏休みの自由研究では「時代劇」を書いてみた。吉川英治に影響されちゃってたから。八十ページぐらいの渾身の作品に仕上げたつもりだった。昔の資料なんかも調べて。提出したよ。最近、全然文章を褒めてもらってなかったから、国語の教師を驚かせてやろうと思ったんだ。校門のところで赤い鉢巻巻いて労働運動してた女の先生。

メガネかけて年配で暗くて、余計な話はしない人だった。教科書開いて、そこに書いてあることを教える人。だから、びっくりさせてやろう。

しばらくして返ってきた。原稿用紙に赤ペンで、ただ一言。

「ごくろうさま」

それだけ。あんだけ苦労したものが一言でバッサリ。

それで国語も嫌いになった。
悔しくて、原稿用紙の分厚い束をゴミ箱に投げ込んで帰ったもんな。

返された原稿用紙にただ一言

「ごくろうさま」

と書いてある画像。

そうやって中学でも成績は急降下していったんだ。

高校はボクが行きたかったところは学区が遠いからと担任が母親と結託し、勝手に別の高校に決めてしまった。とんでもない教師だと思う。まぁ、成績が悪いので選択肢はあまりなく・・・ しかし母親と教師で勝手に決めたその高校に、初日に登校して驚いた。

完全な「暴力教室」だった。映画やテレビで見たことのあるアレだ。現実にあるのだな、と思いショックを受けた。過去に1度だけ甲子園に出場したことがあるらしく、野球部に力を入れている学校だった。偏差値の低い高校にありがちな、勉強以外で特色を出そうという校風だ。

刑務所のように窓には金網が張ってある(野球のボールが当たっても大丈夫なようにしてるらしいが、ボクにはそうは思えなかった)

成績が悪いために、とうとう刑務所に来てしまった、と思ったものだ。

刑務所 窓の写真

授業を受けていると、「ガッシャーン」と、どこかの教室の窓ガラスが割れる音がする。教師がいるのに、授業中なのにケンカが始まるんだ。廊下を歩いていると、後ろからコーラの瓶で殴られた。うずくまりながら、オレは地獄に落ちたんだと絶望した。

最初の夏休みが終わると、半分くらいの生徒が学校に来ない。暴走族で逮捕されて、そのまま退学。人の家に空き巣に入って逮捕され、新聞に載って・・そのまま去る者までいた。どこまで底辺な学校なんだよ。

ヤクザの親父を持つ生徒が授業中に注意される。次の日、極道が学校に乗り込んでくる。漫画だ。安物の映画だ。

生徒も酷いが教師も劣悪。社会科の教師が選挙の時期、ボクたちに言った。

「みなさん。今日、わたし選挙のポスターを見てきました。人間の心って顔に出るんですね。自民党の候補者は悪そうな顔をしています。それに引き換え共産党は、みんな品のいい誠実そうな顔をしていますよ」

チビでニコニコ笑いながら、目の奥は笑っていないその中年教師が言うと誰かが鼻で笑った。

鼻で笑い、小馬鹿にする数人の若者の画像。


笑ったやつだけじゃなく教室中のやつが思っていたと思う。なんて極端な、バイアスがかかった意見だろう。この学校の教師には公平性なんてないのか?

「こら!今笑ったやつ誰だ!」

社会科の教師が怒鳴った。

「フッ。」ともう一度笑ったやつに

「おまえか!」

顔を真っ赤にしたその教師は、教科書でそいつの頬を思いっきり叩いた。

この学校の教師は、生徒が怖いのか「舐められたら負けだ」と思っているやつが多く、先手で暴力を行使してくる。見慣れた光景だから殴られたやつも他のやつも誰も驚かない。

ただシラけて湧き上がる憎しみで教室が張り詰めただけ。

本を投げつけられた学生の画像。

そんな毎日だった。サバイバルな高校生活。

ボクには荒れた学校の意味がわかる。選別されて、イライラしているのだ。劣等生ばかりが寄せ集められて、頭にくる。相手のことが認められない。

コイツら、馬鹿じゃん。低脳じゃん。その学校の生徒を認められない。

そして、その言葉は自分にも返ってくる。こんなとこにいるなんて、お前も馬鹿じゃん。

残酷なシステムだ。

でも、これは劣等生だけの問題では済まないと思った。選別すればするほど、イライラが募る。だって同じような能力で競い合うのだから。余裕がない。ゆとりがない。小さな金魚鉢に入れられた大量の金魚──── 

イライラする。いじめが始まる。1匹を寄ってたかっていじめて弱らせる。よくあるでしょ?

大勢の金魚が泳ぐ水槽から、1匹が自由求めて飛び出した写真。

人間は「心のインターナショナル」を求める

スポーツは得意だけど、勉強はダメ。成績はいいけど運動オンチ。何をやらせてもトロいけど、ギターを弾かせたら抜群にうまい! 特質があるのだ。自分が好きなこと。得意なこと。いろんな人がいる。

成績優秀な人ばかりじゃない。学歴社会で優劣つけられるものじゃない。お互いの良い部分を認めて、悪い部分を補い合って。インターナショナル。グローバルじゃなくて、インターナショナル。いろんな人のことを認め合う。エリートだけが世の中を作るわけじゃないんだ、ってこと。

そういう子供達の叫びが、いじめとなって吹き出しているのに気づかないのだろうか。日本は、いったいいつまでこんな教育を続けるんだろう?

学校教育で選別されて、エリートの側に回った子供は、最初はそれでよかった。ボクのような落ちこぼれたちの地獄の学園生活を「馬鹿なやつらだな」と見下ろしていれば良かったから。でも、選別されても、また選別されて。今度は自分が落ちこぼれになっちゃうかもしれない、という不安。

大勢のひよこから選別され1匹だけ手のひらの上に載せられたひよこの画像。

時別な1匹。

「Sort out」

というテキストメッセージが添えられている。

イライラの中で生まれる他人への攻撃性──── いじめだ。

いじめ、とは人を選別し、規格外の人間を排除する行為。自分と違う人間を認められない、異質なものを攻撃し消滅させようという行為だ。今の社会の矛盾が学校で吹き出しているだけのこと。

教師にしたって、いじめは生徒間の問題だとタカをくくっていたのに、教師がいじめられることも多くなった。

ボクは、いつかこういう日が来る、と思っていたから最初は「ざまみろ!」と思っていたんだ。
教育が差別をして、ボクを落ちこぼれにした罰だ、「みんな苦しめ」と思っていた。

複数の人の手。
お互いの手首を握り団結している画像。

中央にテキストメッセージで

「いろんな人がいる」

「一人ひとりに敬意を」

でも、学校はいっこうに良くならない。いじめは何十年も、ず──っと続いている。苦しんでいる子供の気持ちは、あの日のボクの悔しさとリンクしている。

ボクが子供の頃の学園ドラマは転校生がやってきて恋が始まり。というパターンだったが、今の学園ものはドロドロした陰湿ないじめがテーマであることが、ほとんどだ。おとなの1人として、見過ごせない。グローバルとか全体主義という恐ろしい支配を目論む勢力がいて、世界は同じ景色、同じ権力者に支配されかかっている。

インターナショナルはいいけれど、グローバル全体主義はやばいな。 

支配者が好きなのは「選抜」だ。選抜して競い合わせて敵対させる。

罵り合う男女の画像。

いい大工さんがいていい家が建つ。腕のいい電気工がいて美しい灯りが生み出されるのに、弁護士や医者が職業の上位に位置する。みんなが成りたがる。

職人級の腕を持っているのに、学校の成績がいいから「大工になるより医者になれ」って言われる世の中は幸せか?

職業に貴賎なし、とか言っときながら一番差別してるのは教育現場じゃないか。

「選抜」が優先された世の中で、ボクは人生のほとんどを生きてきたと思う。学歴至上主義。

多くの人が少数を支え、その少数がさらに少数を支え、最終的にたった一人を多くの人類が支えている画像。

テキストメッセージ

「Hierarchy」

よりわける、選抜することで優れたものを残そう、という考えはわかる。

しかし行き過ぎた 純粋培養は「種」を弱くする。サラブレッドは非常に足が折れ易かったりするしね。日本人は結構、この「選抜思想」にはまりやすいよね? たとえば、野菜。

きゅうりも形が揃ってきれいなものを好む。ちょっとでも曲がってると避ける、というのが今までだった。

 

最近は、顔の見える農家の人が作ったものだったら、不揃いなものの方が自然な気がして好まれる。栄養がありそうに見えたり。意識が変わってきてるんだよね。

神経質に清潔を求める人は、かえって不健康になるのだ。抗菌に必死になる。しかし自分という体のなかにはたくさんの菌がある。皮膚の中にだって(神経質な人にそれを言うと気分が悪くなるだろうが)いろいろなものがいるわけだ。

机の上の小さな埃が気になって覗き込む潔癖症の男性の写真。

地球と同じようにシェアして、分け合っている。

地球も体も、自分だけのものじゃないわけだ。腸内細菌だって、気が遠くなるほどいるわけだよ。善玉菌だけじゃなく、悪玉菌だってみんなのカラダに住んでいる。なのに、きれいにしすぎると逆に、汚くなる! 

ノロウィルスも、昔の人は今ほど深刻な症状は少なかった。

最近の「流行り病い」に関しても思うところはあるが、ここではやめておこう。

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