嘘つきの見抜き方
人を騙そうと思えば いく通りも方法があるので「詐欺師が騙そうとすればほとんどの人は騙される」
むしろ「騙されるかもしれない」という警戒心を持つことが重要だ。
自分は騙されない と思うこと自体、「認知バイアス」が かかった 心の隙なのだ。
※ 認知バイアス とは?
自分の思い込みや周囲の環境といった要因により、非合理的な判断をしてしまう心理現象のこと。アンコンシャスバイアスとも呼ばれる。公平・公正・客観的に目の前の物事を判断できなくなる場合も多いので、注意が必要だ。
しかし過去の経験や知識、判断を基に「ショートカット」自動化し、物事をスピーディーかつ効率的に処理するためには必要な面もあるといわれている。パソコンでいうところの、「cookie(クッキー)」のような役割がある。
便利な反面、「無自覚に思考のクセをつけてしまい」詐欺師にそこを突かれる危険性がある。
完全に騙されないのは無理としても、騙されにくくなるコツがある
その「コツ」とは、
相手の言葉ではなく、行動を観察する
のである。嘘をつく人は一貫性がない人が多く、「自分のついた嘘も忘れてしまう」
これにより「あれ? この間言ってたことと違うぞ?」と不審に思うことがある。その違和感は当たっている場合が多い。
また、その人の「過去の業績」や歴史を見てみよう。言葉で言っているほどのことを積み上げていない場合がある(過去を加工して美しく仕上げる詐欺師も多いので注意)
「学歴詐称」や「受賞歴詐称」などのインチキで過去を飾る者。有名人や大企業との知り合いであることを強調したり、ニセの銀行口座や加工、切り取りをした財産を見せたり・・
他人の業績を「自分に転化」するなど、手法はさまざまだが、「シンプルにその人がやってきたことを探る」と実態が見えてくる。その人の昔の知り合い、昔の職場に問い合わせればおおよその姿は浮かび上がってくるだろう。
そこまでしなくても、その人の「普段の行動を注意深く観察すれば」本性は見え隠れするものだ。
騙されるのは依存するからだ
騙す方も悪いが、騙されるのも 問題がないとは言えない。
「この人がなんとかしてくれる」「この人に任せておけば大丈夫」「この人しかいない。今までの人とは違う」
これは 依存 である。この世で起こることの、ほとんどの責任を負う気が無ければ「無防備に他人を信用してはならない」信用や信頼は「積み重ねて得られるもの」であって、何年も観察して「信頼」するものだ。ソレでも騙される時がある。「あの人が、なんで?」
人間は弱いからだ。弱いから裏切る。約束が守れない。結果、騙すことになったりもする。覚えておいて欲しい。
悪い人 よりも 「弱い人 の方が約束を守らない」
だから、「信じた時点であなたの責任」なのである。
人を常に疑え、とは言わない。基本的に良い人は多い。普段の付き合いであれば。
しかし、お金の貸し借りや命に関わることなど「迂闊に信じて 相手に任せたら大ダメージ」を受ける場合には、こう思って欲しい。
「騙されてもいい」「貸したお金は返ってこなくてもいい」なぜなら、この人に裏切られてもいいと思って信頼するから。
そういう覚悟がなければ、信じてはいけない。すべてを失う気合いで信じれば、 騙されても失望は少ないだろう。
そもそも、自分が崩壊するほどのものを「相手に託してはいけない。」これが最低限の原則だ。
具体的なストーリーで考えるヒントをつかもう。
ドキュメンタル STORY で人生をリセット!
〜机上の空論じゃ現状を変えられない。実例からヒントを得よう〜
ボクについては プロフィールを見てね
SONG-91 パーティー イズ オーバー
ブラウン管の向こう側
六本木の高速道路の下の喫茶店。 そこが最終死刑判決の場所だった。
「スマン。デビューは流れた。もうCDは出ないよ」
メンバーの前で長身の弟が頭を下げた。
やっぱり。こうなった。最初からわかっていたような気もする。
どうやらハシャギすぎたようだ。
タイミングがずれていく。ヤバイ ヤバイと思ってそれを追いかける。
でも、追いかけた時点で、それはもう ずれ続けていくしかないんだ。
何度も B・ミュージック に足を運んで。VIP-中島 社長 も
「10月には出るから」
と言っていた。それが再び延期され12月。
日本レコ―ドの人間とも話し合いがあって。でもこの時点で知らされたのは、衝撃的な事実だ。
あの8月20日のデビューが流れた日、ボクたちのCD発売は見送られた。
それは延期などという生易しい物ではなく、今回は中止しましょうという「決定」だったんだ。
誰の所でゆがめられた話かは知らないが、とにかく ボクたちは、その後も数ヶ月に渡って、虚しいダンスを踊りつづけた。
ケーシーさんと作ったマスターテープはある。CDジャケットもデザイン済だ。
でも出ない。
「VIP-中島 社長 との契約書があるじゃない? 契約書を盾に責任取って貰おう。 B・ミュージック から発売すればいいんだよ」
いろいろ言ったんだけど、そこまでする気はないみたいね。
前に言ったでしょ。「契約っていうのは、結局 強い者が、弱い者を縛るときだけに有効なもの」なんじゃない?
「CDは出るよ、間違いなくでるよ」
って言っていて出なかった。 これって ウソじゃないのか? うそつきじゃないのか?
「オオカミがでる」って言い続けて、出なけりゃウソツキな狼少年になるんだとばかり思っていたよ。
「予定は予定、決定じゃない」
平然と言ってのけた業界人の顔を ボクは生涯忘れることはないだろう。
一連の事件に、ボク達以上に心を痛めていたのは、ミスター ケーシー・ランキンだった。折角 力を貸してくれて、あとはデビューするだけって所までお膳立てしてくれたのに、こちらサイドでそれをぶちこわしにしたんだ。
嘘つきな「音楽業界ブローカー」が取ってきた 怪しいタイアップ。
それが絶対に放送されるように詰めなかった、ゴルフばかりしていた弟。
「タイアップなんていらないよ」と言っていたのに、タイアップが無くなった途端、発売を見合わせたB・ミュージックの VIP-中島 社長。
みんな、自分の言うことや、やる事に「もっと責任持ったら?」
ボクらは、そんなに 舐められてる、ってこと? 適当に扱っても、ぞんざいに振り回しても、足げにしてもいい存在?
そうさ。そうなんだよ。
「持たざる者は権力者から奴隷のように扱われても文句が言えない」
これが この世の真実。残酷な現実なんだ。誰も教えてくれないけどね、今回 よくわかったよ。
ファンを増やして、発言権を持たなければ成功できない世界なのだ。
マーケティングの力が必要だ。そしていい出会いと、時の流れを味方につけること。
今のボクは、こんな扱いを受けないように動く。事前に準備する。他人の力を借りなくても「自分でたくさんのファンと共に華々しくデビューして見せるさ」
他人に頼るな。自分が多くのものを持っている時にだけ、プラスの助けが入る。持たざる者は奪われるだけ・・・
よーーーく、わかったよ。
どうしようもなくなった時、ケーシーさん、それをインディーズの会社に持ち込んでくれて。そこからやっとCDになって発売された。
市販されてる物と変わらないよ。大手のレコード店でも置いてくれた。
有線でもかけてくれて、巷にも ちょっと流れたね。
でも。
これがデビューと言えるのか?
シフトのイサと大谷。あの連中も同時期に業界と関わっていて。
こちらの方は、映画のタイアップをつけて、イースト・ウエストからメジャー・デビューした。
この件については、後ほど詳しく話すけど。
彼らのは、正真正銘のデビューだ。音楽雑誌とかでもとりあげられてね、華々しく躍り出ようとしていたんだ。この時まだ テレビは ブラウン管が主流だったから。
イサも大谷も、行ってしまったんだよ。
ボクには手の届かない、ブラウン管の向こう側にね。
パーティー イズ オーバー
それから ほどなくしてーー
香港が返還された。
中国の統治下になって、どんなに様変わりするのか 皆が固唾をのんで見守っていた頃。逃げ出す人がいたり、返還記念のツアー客を当てこんだ商売をもくろんだり。
でも、思ったよりも静かにその日は過ぎてさ。
表面上は何も変わりはしない―――と思っていたら、あれほど過熱していた 日本人の香港ブームが去った。バブル崩壊の影が、日本人のサイフのヒモを締めたってことも原因だろう。
西洋と東洋の不思議なバランスこそが香港の魅力だったとしたら、その魔法が解けたせいなのかも知れない。
とにかく。
日本人旅行客の足は途絶え、ホテルはガラガラ。
ビジネスにも影響が出て、耕次の店も大打撃を受けた。あまりにも突然の結果に驚きもしなかったほど、彼は簡単に破産したよ。
「金の切れ目が縁の切れ目」といわんばかりに、周りから人が去っていく。
日本人のバブルよりも 少し遅れて、弟のバブルがはじけたんだ。
それだけのこと。
弟は多くの財産を失った。
破産まではしなかったけど、当時の奥さんと離婚し 香港に残った少しの店を奥さんに譲渡して。
奥さんと子供を香港に置いて ひとり。帰国した。
日本に帰ってきて、ポケットには小銭しか残っていない。無人のサラ金の申し込みの機械で金を借りようとして断られたそうだ。あれほどあった財産、信用も失う時は一瞬。人生は無常だな。
なぁんだ、人生こんなもんか。やっぱり夢なんて追いかけるもんじゃないな。
そう思った人は「負け癖」がついているよ。
すぐ絶望する人に言っておきたいのはーー
この時、弟は確かに破産寸前まで追い詰められたけど、2年後。復活する。
たったの二年、だよ。
当時流行っていた「六本木ヒルズ」の住人に わずか2年で返り咲いたんだ。彼は流行り物が好きだからね。マスコミで頻繁に取り上げられていた、六本木ヒルズに住みたくなったんだろう。だから住んだ。
その経緯についてはここでは述べない。いずれ話す時もあるかもしれないけど、ここで言いたいのは。
状況はクルクル変わる。それが人生だ。
だから悪い状況になった時、いちいち「絶望するのは やめろ!」って言いたいんだ。
諦めたら終わり。試合終了。
諦めなければ奇跡は起こる、何度でも。
誰でも「少しぐらいの失敗はする」
そのぐらいでヘコむなよ。人生なんて楽勝、ぐらいに思って「負けを受け入れなければ 失敗は確定しないんだ!」
この失敗は、成功の途中で通る道。痛い思いをしないと学べなかったんだ。「同じ過ちはしないから次はうまくいく」と考えることが出来れば「今度は成功するかもよ」ってことなんだ。それを言いたい。
ま、とにかく。この時期、ボクも弟も状況が最悪。地獄に堕ちたんだ。
それは事実ーー
どん底に突き落とされたんだよ。
弟は弟で、もがき苦しみ「新たな道を歩き始め」
ボクたちも バイト生活に戻っていった。昼はバイト、夜はバンドの生活が またはじまる。わずか1年ほどのプロの真似事。失望なんてする価値もない。
「アレー? そろそろTVに出てくる頃だと思っていたのに。どうしちゃったの?」
本気とも、冗談ともつかない 驚きの表情で、ボクはトラック仲間に迎えられた。
予想はしていたけれど、舞い戻った人間を そっとしておいてはくれない。
「アッ! ・・・」
ボクの顔を見るなり絶句した。Kさんという人だ。
Copyright(c)2024. Rock’N Roll Kaz. all right reserved.
コメント